旧型 14金中白「B」ポイントのNo,149の修理調整の依頼です、ペン芯はエボナイトの切れ込みの入った二枚舌の物になります。
時間はかなり経過しておりますが、全体はかなり綺麗でまだ十分にご使用いただけるものです。
インクを入れたままになっていたので、詰まってしまいまたそのせいでピストに傷がつき漏れが見られました。
ペン先も“B”ポイントいう事で、角度によっては書きづらさを感じられたのでしょう、ペンカバーと首軸の間のシールも古い物ですので経年劣化しておりました、全てを分解し、洗浄し磨きをかけて、ペン先のゆがみの調整をして、新しいピストに交換して組み立て直します、
これでオーバーホールは完成です。
次はペン先の調整です、Bポイントは少しの傾きでも初筆が出にくい場合があります、これはモンブランBの特徴で縦横の線の幅に違い出るように作られているためで、ただ太いだけのBではありません、これにより筆跡に変化出て豊かな表現が可能になり楽しい書き味を体験できます、ただそれでもやはり使いづらく感じる人もおられますので、それはそれで少し調整をすることでより使いやすく、心地良いものになりさらに楽しい書き味を体験出来るようになります。
今回は少しの傾けにも対応できるように調整しております、インク出もBらしく少し多めの感じに仕上げました。