落下によるペン芯のズレでペン先に損傷はないと思われたようです、確かにペン先の先端にわずかに曲がりがあり、素人目には曲がりは無いないような曲がりですが、分解してみれば大きな曲がりがあります、それはペン先の付け根(胴軸に入りこんでいる部分)に大きく上に反るように全体が曲がっております、ペン芯がずれた様に見えるのは、ペン先が大きく上に曲がっている(ペンカバーの入り口を支点に)ためです。
この曲がり直しは大変です、板金さながらペン先の裏からペン先をたたき出すように、しかも表には傷が残らないように、真っすぐに元に戻さなければなりません、18金のペン先は直す(戻す)のに力を加えすぎるとペン先の一部が伸びてしまい、変形してしまいます。
今回はうまく行きました、先端の曲がり直しも傷がつかなく、バフでの磨きも必要ありませんでしたので、プラチナ加工も取れなくて済みました。
もちろん、いつも上手く行くとは限りません、今回は素直な曲がり?だったのでうまく直ったのだと思います。
ペン先の直しは一つとして同じものはありません、直し、調整は経験による引き出しの多さだと思います。