万年筆の達人のお店 小野萬年筆

ブログ

2026/02/21
コラム

【モンブラン】旧型 No,146 初筆切れ直し

今日はモンブラン 旧型No,146の初筆切れ直しです、かなり古い物になります相当長い間手入れはされて無いようです、試筆サンプルは修理前にインク瓶にペン先を付けて試した物です、御覧の様に書き出しが出ませんしインク出も安定しません、これはインク詰まりとペン先の調整不足によります、見た所使用感はありませんので使い始めに初筆切れを感じたためインクを入れたままその後使わずにしまい込んだのではないかでしょうか、本当に勿体ないことですこれだけの万年筆、引き出しの肥やしにするには残念過ぎます。

胴軸のインク窓とペン芯がエボナイト製、ペンカバーの形状から判断しますとおそらく40年以前の物になります、ずいぶん長い間忘れられていたようです、ペン先も赤く変色しております。

この修理調整はまず全てを分解します、天ビス・クリップ・キャップチュウブもバラバラにします、もちろんペン先も外します、ペンカバー・ペン芯も分解します、吸入器の尻軸・ピストンガイド・ガイドリング・ピストン・ピストン棒も一度分解します、さらに同軸の首軸部分、筆記時に手に持つ部分でネジから上の部分を一度外しますこの部分は接着されており本来外れませんが此の位古いものになりますと接着剤も経年劣化で首軸と胴軸にわずかですが隙間が出来てインクが滲み出すことがあります、よってこれも一度分解しますこの時点でこれ以上分解できない所までバラバラになりました、通常ここまで分解することはありませんしかしここまですることでインク漏れする可能性が少なくなります。

これら部品の一つ一つを音波洗浄し古いインクやら汚れを洗いきります、特にペン芯の細い溝に入り込でいる古いインクは十分に洗浄しなければオーバーホールした事にはなりません、慌てず充分に時間を掛けて丁寧に洗浄します、首軸と胴軸を接着している古い接着剤は完全に取り除きますこれでオーバーホールは済みました。

この万年筆は数十年も経過しておりますので各部の劣化も考えながら壊さないように分解しなければなりませんので慎重に作業をしなければなりません。

次は組み立てになります、まずペン先が赤く変色しているのを磨きます、これは14金ペン先ですので、58.5%は金ですが残りの41.5%は銀(シルバー)と銅他の金属になりますので、この金以外の金属が硫化・酸化で表面が変色するもので品質的には何ら問題はありません、よって磨けば元の輝きを取り戻します軸に傷があればこれも磨きます、この時点でペン先に歪みやら曲がりあれば、曲がり直しをして元の綺麗な形に戻します、首軸と胴軸は専用のシリコンを充填し完全に隙間をふさぎます、吸入器は適正なピストンの位置に調整し(No,146のインク量は1.4ml入ります)全てを組み立てます、組み立てが終わればペン先の初筆切れ直しになります、イリジュウムの再研磨をしますが、これもイリジュウムの形が変わるほどには研磨してはいけません、あくまでも最小必要にします写真を見比べて頂いてもほぼイリジュウムの形は変わっておりませんが、これで初筆切れは解消されました。 ただ、この調整がオーナーにとって必ずしも最良とは限りません、調整する技術者とオーナーは違う個性ですので常に再調整が出来る様に余裕を持たせる様に調整しなければならないと考えております。

 

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2026/02/05
コラム

【モンブラン】No,18110 ペン先直し

モンブラン 二代目のノブレスシリーズNo,18110になります。

このシリーズは同じ品番で天ビス(天冠のマーク)が少し盛り上がったドーム形状になったノブレスⅡ、天ビスはドーム型でクリップの真ん中に穴が開いた物ノブレスⅢと品番は同じですが年代によって少し天ビスとクリップの形状の違う物がありました、今回の物はノブレスⅠになります、初代のノブレスNo,114714金ペン先でしたが品番が変わってからは18金ペン先になりました。

このノブレスも今は旧型になり、メーカーでは交換用ペン先は無いとの事で修理は断られます、かなり高額になりますがペン先交換が一番早い修理方法です、ですが部品が無いからと言って処分するにはあまりにも惜しい気がします、No,18110は当時はかなり高価なものでした、また長く使っていたものは愛着もあります、手にもなじんでおりますのでやはり修理調整できれば、これからも長く愛着を持って使って行けます。

このペン先の曲がりは、落とされたそうです机から転がり落ちたとの事でした、万年筆は円いですからちょっとの油断で転がり落ちます、又落ちる時はなぜかペン先を下に落ちる事が多いようです、ペン先は金で重いからでしょうか?このような時イリジュウムと金ペンの接合部にヒビが入る事が多く、それも10数倍に大きく拡大しても見えない事があります、

この様な小さなヒビはペン先曲り直しをしているときにイリジュウムが折れるときがあります、残念ですが折れた場合はそのまま修理不可でお返しすることになります、オーナーには予め了解を得てからのペン先直しになります。  今回ヒビは無かったようです、ペン先専用の工具で柔らかい金が伸びないようにゆっくりとじっくりとペン先にこの位なら折れないかと聞きながら、元に戻してゆきます緊張します真っすぐになれば今度は全体にゆがみがないか、ねじれがないか、それらを微調整してゆきますいずれも力の入れ過ぎは禁物です、0.30.4㎜のイリジュウムとその金の付け根はわずかな手違いで折れてしまいます、過去に数十万本物の修理調整をしてきましたがやはり緊張の連続になります、この様に真っすぐになれば、専用の工具と言え傷が入りますので磨きをします、この後インク出の調整とイリジュウムの再研磨で滑らかにヌラヌラと滑らかに書けるように調整します、キャップの緩みがありましたので、インナーキャップの交換をして完成になります。
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2026/01/20
コラム

【ペリカン】M400 ホワイトトータス ペン先細字直し

今回の依頼は、ペリカンM400 ホワイトトータスの“F”――>”EF”への細字直しです。

Fが良いとの事でお求め頂き、その時に書き癖に合わせてインク出・書き味など調整をさせて頂き、快適に書き物をされていたとの事でしたが、いろいろなところに書くに従い少し太く感じる様になったとの事で、もう少しだけ細くしたいと思うようになってきたとの事で相談に来られました。

ただ、今の“F”の書き味は大変気に入っている、インク出も良く滑らかにヌラヌラと気持ちよく書けるのでこの書き味は維持したいとの事でした、ですがペン先を細く仕立て直しをして、”F”の書き味をそのまま維持するのは大変難しい注文です、ペン先の太さはそのまま書き味に関係します、ペン先は太い分滑らかに感じます、また太い分インク出も多くなりますのでやはりなめらかに感じます、しかしいきなり細くしますとそのギャップで分滑らかさは感じにくくなりますし、又インク出も少なくなる分なめらかさを感じにくくなります。

ですが細くしたからと言ってザラ付や、インク出が悪くなると言う事はありません、インク出も潤沢に出るように出来ますし引っ掛かりが出ないように調整も出来ます、ただどうしても細くした分手に当たる感触は固く感じる様になります、ですがザラツキや引っ掛かりは別物で、細くしたからと言ってそのような事はありません。

オーナーは自筆サンプルをお持ちになり、この太さに合わせるようにとの注文です。

当店には、お求め頂いた時の書き癖のカルテは保存しておりますが、大変こだわりのある調整を希望されましたので、もう一度じっくりとお話をお聞きし、目の前で筆圧・ペンの捻り具合・傾き・インク出の好み等々を再確認の意味もあって、幾つもの名前やら住所などいつも書きなれている文字を試筆していただきました。

又、ペン先がなぜか少し傾いていました、ペン芯も僅かですがずれている様に見えましたのでこれも調整しました。

この調整・直しは当店でお買い上げ頂いたものですので当然無料対応になります。

 

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2026/01/06
コラム

【ペリカン】万年筆 M400 グリーンストライプとレッドストライプの細字直し

お買い上げいただいた、ペリカンM400 レッドストライプと緑ストライプのEFからEEFへ細字直しをしてほしいとの依頼です。

国産のF位の物と比べるとペリカンのEFは少し太く感じるとの事で、もう少し細くするべきかどうしようか?と考えていたとの事でした。

ペリカンEFは決して太いと言う事でありませんが、ペン先の腰とかキリ割の締まり具合によって、あるいはご自身の書き癖によって少し太く感じるのではないかと思います。

ですがオーナーが少しの細字直しを希望されておられますので、依頼されれば調整いたします。

オーナーはペリカンのファンでありこれが初めてのペリカンではありません、何本かお持ちの中でもやはりペリカンが欲しいと、お求め頂きましたがやはりご自身の考える太さではなかったので今回の依頼になりました。

EFをさらに細くするとザラ付いたり、引っかかったりするのではないかと思われますが決してそのような事はありまあせん、細くなる分固く感じる事はありますが、滑らかに書けますしインク出も潤沢に調整する事もできます。
オーナーの希望どおりになったのではないかと思います、ペン先の書き味の希望は人それぞれ全く違います少しの調整で希望どうりなれば、他の筆記具では味わえない心地の良さがあります、ぜひご自身の書き味を求めてください、あなただけのペン先になります。

勿論、この調整も当店でお求め頂いておりますので無料になります。

IMG_5677M400緑・調整前後サンプル
IMG_5684調整後サンプルM400赤
IMG_5679調整後-1・M400緑
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2025/12/12
コラム

【ペリカン】万年筆 限定品M605 トータスシェルブラック

20226月国内販売450本の限定生産品「トータスシェルブラック・M605」のインク出不良の調整依頼です。

綺麗な万年筆です、海外製品はデザインに個性があり綺麗な物が多いように感じます、メーカーのロゴを見なくてもひと目でブランドが判ります、デザインそのものがステータスになるように思います、もちろんこのペリカンもひと目でスベーレーンと判ります、このような美しい筆記具は何やら書く度に嬉しくなり、書いてみたくて無駄に書いてしまう事があります、しかし見た目が美しくても筆記具である以上、自信の書き癖に合わなくては使いづらい物になります、やがては引き出しの肥やしにもなってしまいます。

100%アナログの万年筆、人はあれこれと言いますが、こと書き癖に関してはご自身の書き味を追求すべきです、他の人には良い書き味でも必ず自分が使いやすいとは限りません。

右利きもあればサウスポーもあります、左利きではペン先の当たる角度が全く違います、インクの出も多め少な目、これも人によって同じインク出でも感じ方は違います、たっぷりのインク出で少し文字は潰れても構わないと言う人、いいや擦れるぐらいがちょうど良いと言う人、ペン先に近い方を持つ、軸の中ほどを持つ、筆圧も全く違います、ペン先に近い方を持つ人は比較的筆圧は強めで小さめの文字を書く人が多いようです、ペン先から離れて持つ人は弱めの筆圧で大き目の文字を書く人が多いように見られます。

ペンの角度や捻り具合も様々でそれぞれの調整があります、ペン先の滑り具合、ヌラヌラとした書き味を求める人、あるいは極わずかに抵抗を求める人、ザラツキ・引っ掛かりではありません、これは書いている実感が欲しいと言う方が稀におられます、本当に難しい注文ですが、オーナーにとってはこれが心地よい書き味になるのです。

今回はそれほど悪い書き味ではありませんが、角度によってカスレが出るとの事でした、オーナーはヌラヌラとした多めのインク出が好みでした。

右利きで、筆圧は弱目で寝かせるように持ち、ペン先はほゞ真っすぐに持って書かれる人でした、書く時にキリ割が極わずかに開き気味になるように、イリジュウムを左右均等に研磨(磨く程度です)しました、仕上がったペン先は見た目にほぼ変化はありませんが、これで書き味はうんと良くなります。

 

 

 

 

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2025/12/03
コラム

【モンブラン】万年筆 パトロンシリーズ 「ロレンツィオ・デ・メディチ」

今日は、大変珍しいまた懐かしい万年筆のペン先調整の依頼がありました。

「ロレンツィオ・デ・メディチ」モンブランが初めて発売した、パトロンシリーズです1992年に世界で4810本の限定生産です、925スターリングシルバー製で8人の熟練工芸家によって手彫りの彫刻が施されております、8人それぞれぞれの個性がある彫刻で少しずつ違いがあり、必ず作家のサインが彫刻されております(写真後ろから2枚目)、鋭い鑿(ノミ)後、純銀の手触りそのどれをとっても見飽きる事はありません。

今回は久しぶりに手にする「ロレンツィオ・デ・メディチ」分解しオーバーホールをしながら、ペン先調整しておりますと何やら楽しくなってきました、本物の手触りは優しくてほっこりするものです。

この「ロレンツィオ・デ・メディチ」はインク出と書き味の調整依頼です、試し書きしたところそれ程悪い書き味ではありません、またインク出も若干多いかと思うくらいですが、オーナーはこの少しが気になるようです、そうです万年筆はこの僅かな違和感が気になります、人がどうかでは無く自分がどうしたいかと言う事です、一旦気になると筆記するたびにそこに意識が行き、書く度にだんだん億劫になって行きます、こうなれば如何に高価な物でも使えなくなります。

万年筆ほど人に添う物はありません、書き込むほどにペン先が馴染みオーナーの癖が付いてゆきます、ここになるまでにはかなり時間が掛かります、それまで我慢をしろと言うのではありません、ストレスを感じないまでに調整する事をお勧めします、キッチリと自身に合う調整された万年筆はそこからのスタートになります。

調整前-2
調整前-3
調整前-5
調整後サンプル
調整後-1
調整後-3
調整後-5
調整前-4
調整後-7
2025/10/11
コラム

【大西製作所】万年筆 ガーネット

他店で10年程前に入手した物との事でその店に修理を依頼しましたが、そこでは出来ないと断られたそうです。

どこか修理が出来る所はないだろうかと探していたところ、当店のホームページにたどり付いたとの事です、当店の大西製作所の製品は他店では販売していない当店のみの限定品も沢山掲載しておりますのでそれを見て相談に来られました。

他店購入ですので、もちろん有料修理なりますが当店では出来ますので、修理をお受けしました。

キャップリングの外れでの修理依頼でしたが、修理前の各部分を点検したところペン先にも少しですが腐食があり、クリップ・天ビスの緩みもありました、当店では修理依頼を受けた場合お客さんの指摘以外にも出来る事は全ての修理調整をしてお返しします。

勿論インク出・書き味などのペン先調整も含みます、一人一人個性の分だけ書き味がありますので、人によって一番良い状態は違いますので、出来だけオーナーの好みに合わせられるようにとの思いで調整しております、これは常に一番良い状態で使って頂きたいとの思いからです。

今回は、キャップリングの外れ直し以外にも、腐食のためペン先の交換、ペン先調整・クリップ天ビスの緩み直しをして、お返しいたしました。

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2025/09/16
コラム

【大西製作所】万年筆 ラピスラズリ(Regular size)細字直し

大西製作所 ラピスラズリ(Regular Size)「F」ポイントを「EF」にサイズ直しの依頼です。

大西製作所のregular Sizeは「F」ポイントの販売になりますので、細くするにはペン先を細字直しするしかありません、細字直しはオーナーの希望の太さにまで細く出来ます、もともと“F”と言えそれほど太くありませんが、オーナーは普段使いとして罫線の細い手帳に書き込むためにお求め頂いたものですので今回の調整になりました。

お求め頂いてから2か月ほど使っておられましたが、狭い罫線に画数の多い漢字を書くと潰れるとの事で出来るだけ細くしてほしと依頼がありました、細くしてもザラツキや引っ掛かりはありません、インクは切れる事なくスラスラ書け無くては、細くした意味はありません。
調整前の写真を撮り忘れましたので、この写真は調整後の写真になります。

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2025/08/08
コラム

【ペリカン】M800 ペン先細字直し

ペリカンM800緑縞 Fのペン先が太く感じ少々使いずらく思うとの事で、細くしてほしいと依頼されました。  確かに外国製の万年筆は同じ表示でも国産に比べれば少し太く感じる事は多くあります、このペン先の表示は各メーカーの独自の基準によるもので、同一の基準と言う物はありませんが、おのずと細字はこの位中字はこの位と言うところはあると思います、よって各メーカーを比べてみても、同じ表示出あれば極端な違いはありません、ですがこの僅かな違いが意外と気になるもので、毎日書き物をしているともう少し細目だったらと思うと、そうです完全に細くではなくほんの少し細ければ、もう少しインク出が少なければとか、この角度がちょっとだけ気なるとか、こう言うほんのわずかな事柄が毎日使うだんに於いてストレスになって行きます。

こうなるといかに高価な万年筆でもだんだんに億劫になって行き、いつの日か引き出しに入ったままになる事があります。

万年筆ほど個性的な道具は無いだろうと思います、同じ万年筆でも使う人によって全く感じ方が違ってきます、ペン先の太さ・インクの出方・方向による書き味等々、これはオーナーの個性によるものでそれが良いとか悪いとかではありません、ご自身の書き味を追求する事で本当に心地の良い筆記具になります、もうボールペンには戻れんません、スラスラとヌラヌラとインクが出てかすれる事もなく気持ちよく書ける万年筆、このような気持ちの良い万年筆を一度手にすればもう離せません、ご自身の書き味を追求してください。

今回は、細字に調整するにあたり以前細字直しをしたモンブランをサンプルとしてお持ちいただきましたのでとても参考になりました。

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2025/07/19
コラム

【セーラー】万年筆 煤竹

セーラー万年筆の煤竹万年筆の21金ペン先付の長研ぎの物です、かなり高価な物のようです少し以前の製品でしょうか、私は扱ったことがありませんでした。

インクが出ないとの事でお持ちになりました、外見上ペン先がインクで汚れているようには見えませんでしたが、首軸内部でインクが固まって詰まっていると推測しました、又浸けペンでもカスレましたので、オーバーホールだけではなくペン先調整も必要と判断しました。 ペン芯の内部でガッチリ詰まったインクは、オーナーの普段のお手入れだけでは詰まりは解消しません、分解し完全に洗いきらなければ落ちません、意外と手間のかかるものです。

セーラの21金ペン先は柔らかく出来ておりますので、オーナーの書き癖特に筆圧には十分に配慮し調整しなくてなりません。

名前・住所など何度も書いていただきます、初めの数行は参考にしません幾つも書いていると、初めの数行は人前で試し書きしておりますので本来の書き癖でないことがありますが本来の書き癖でない書き方では苦しくなりすぐにいつもの書き癖が出てきます、その書き癖を見ております。

その時の角度・ひねり・筆圧などを観察しそこに合わせるように調整してゆきます、ほぼこれで調整は決まりますが、さらに必要に応じて好みに応じて調整を重ねて行きます。

ただ、送ってこられた場合は、ご自身でわかる範囲で書き癖を書いた物を同封していただいております、出来ればいつも使っている用紙などのサンプルも同封していただいております、書き味は使用する用紙でもかなり変わって来る事があります、インクも然りです、万年筆の書き味は本当に沢山あります、これが正解と言うのがありませんのでいつも手探りになります。

何十万本もペン先調整してきましたが、それでも都度ペン先調整は難しいと感じる事があります、人の個性だけ書き味がありまあす、100%アナログの難しくて楽しい所でしょう。

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