万年筆の達人のお店 小野萬年筆

ブログ

2022/12/01
コラム

【モンブラン】万年筆 No,149

旧型 14金中白「B」ポイントのNo,149の修理調整の依頼です、ペン芯はエボナイトの切れ込みの入った二枚舌の物になります。

時間はかなり経過しておりますが、全体はかなり綺麗でまだ十分にご使用いただけるものです。

インクを入れたままになっていたので、詰まってしまいまたそのせいでピストに傷がつき漏れが見られました。

ペン先も“B”ポイントいう事で、角度によっては書きづらさを感じられたのでしょう、ペンカバーと首軸の間のシールも古い物ですので経年劣化しておりました、全てを分解し、洗浄し磨きをかけて、ペン先のゆがみの調整をして、新しいピストに交換して組み立て直します、

これでオーバーホールは完成です。

次はペン先の調整です、Bポイントは少しの傾きでも初筆が出にくい場合があります、これはモンブランBの特徴で縦横の線の幅に違い出るように作られているためで、ただ太いだけのBではありません、これにより筆跡に変化出て豊かな表現が可能になり楽しい書き味を体験できます、ただそれでもやはり使いづらく感じる人もおられますので、それはそれで少し調整をすることでより使いやすく、心地良いものになりさらに楽しい書き味を体験出来るようになります。

今回は少しの傾けにも対応できるように調整しております、インク出もBらしく少し多めの感じに仕上げました。

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2022/11/29
コラム

【シェファー】万年筆 レガシーヘリテイジ パラジュウム

シェファーの少し前のタイプになります、ペン先を落として曲げてしまったとの事。
このタイプは、ペン先が首軸に組み込まれておりますので、ペン先曲がり直しをするにはペン先を外さなければなりません、が当店にはその工具がありません
メーカー出しになります、おそらくペン先交換になるのでしょうが、シェファーの修理を受けてくれるところがありません、何処の店も代理店も輸入元が無いので修理を受けられません。
このようなことで一度はお断りしたのですが、大事な人からのプレゼントで思い入れも多くこのまま使えなくなるのは申し訳ないとの事で、何とか直してほしいとの強い要望がありましたのでお受けしました。
ペン先を外せないのでこのまま首軸に取り付けたままでどこまで直せるか判りませんし、直しの途中でペン先が折れる事もあり、十分に使えるようになるか修理を実行しないと分かりません、折れた場合も折れたままでお返しすることになりますとの、了解を得た上でのペン先曲がり直しになりました。
さすがに、首軸に付いたままでは直しにくいですし、思いのほか硬いペン先で曲がりを起こすのにとても手間がかかりました、出来るだけ仕上がりも綺麗に傷が無いようにと思いましたが傷を取り切れませんでした、曲がった痕跡が少し残ったままになりましたが、書き味を優先しこのままでのお返しになりました。
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2022/11/12
コラム

【モンブラン】万年筆 モンブラン ヘリテイジ ノワール トロピックブラウン

大変綺麗なデザイン、さすがモンブランと思いますそんなモンブランでも落とせばやはり損傷します、今回は落下によるペン先の曲がりでした、軸には傷もへこみもなく、ペン先も見た目はそれほどひどい曲がりではありませんでしたのですぐに直ると思いましたが、書き味がなかなか良くなりません、おそらくですが初めから書き味に問題があったのか?と思います、わずかなザラツキと引っ掛かりがなかなか取れなくてなくて、調整に手間がかかりました。

ペン先は「F」で小さなイリジュウムです、今回の調整がオーナーにとって最善とは限りません、常に再調整が可能な様にしなければなりません、極力イリジュウムを研磨し過ぎないように、磨く程度に収めるようにと心がけて調整しました。
特に郵送での依頼は、言葉でのやり取りになりますので、オーナーの微妙な感覚の受け取り方もズレが出てきます、そのためには常に余裕は必要になります。
外国製は比較的イリジュウムが大きく、調整にも余裕と幅が持てます。

 

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2022/11/08
コラム

【モンブラン】万年筆 P149 インク出不良

インク詰まりによるインク出不良でした。

今年夏ごろにペン先曲がり直しをしております、当然その時にオーバーホールもしております、がにもかかわらず短期間でのインクが出ないとの事での依頼です、分解した所ひどいインク詰まりです、ペン芯・ペン先の裏にべったりと、また軸の中にもしっかりとインクがこびりついておりました。
何処のインクか分かりませんが、溶けないで混じっているだけの成分が入っているようです、このようなインクを使うときには、こまめに水を吸って出してと洗う必要がありそうです、たぶんそれでも水溶性の成分のみのインクよりは詰まりやすいのではと思います。
この万年筆は当店でお求め頂いた物ですので、前回のペン先曲がり直しも今回のオーバーホールももちろん無料での直しになります。

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2022/11/04
コラム

【モンブラン】万年筆 ソリテール ステンレス ルグラン

モンブラン ソリテールステンレス ルグランのインク漏れの依頼です。

分解した所、軸に損傷はありませんでしたがペンカバーにヒビが在り、これが漏れの原因でした、ペンカバーを新しい物交換すれば漏れは直ります、がオーナーからの指摘、依頼はありませんでしたがインクが全く出ません、ペン先の締まり過ぎが原因です、それとペン先のざら付きがあり、書き心地がひどく悪いため依頼はありませんがこれも調整しました。

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2022/10/21
コラム

【ウオータマン】万年筆 ル・マン100 

 

ウオータマンマン 「ルマン100」 綺麗で高級感がありほしくなりますが、製造を中止して久しくなります。
外国で入手されたとの事で、久しぶりにインクを入れようとしたときに首軸が外れなくなり、胴軸の中から金属性のインナー同軸が外れてしまい、首軸が固着したままで外れなくなりインクが吸入できなくなってしまったとの事。

原因は差し込んだカートリッジインクの差し込み口が破損し、胴の中でインク漏れ起こしそれを長く放置していた為、漏れたインクが固まり首軸が固着してしまったのです。

何もしないでそのまま持ち込まれたのは正解です、無理にこの首軸を回そう(外そう)すると、おおかた壊してしまいます。

まずは時間を掛けてゆっくりと固まったインクを溶かします、インナー胴軸が外れれば、ペン先に固まったインクも同時に溶けて分解が出来ます、後は綺麗に洗って組み立て直しペン先の調整をして書き味を調整します。

ただこのペン先はイリジュウムが少し欠けており、引っ掛かり・ザラツキがひどく使える状態ではありませんでした、たぶんこれが原因で使わなくなったのでは、と思います。

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2022/10/18
コラム

【モンブラン】No,146 ペン先細字直し

モンブラン No,146のペン先細字直し、EFEEF位にとの依頼です。

EFのペン先ですが、これでもご自身にとっては太く感じ、使いづらいとの事です。

このEFは少し以前のモンブランEFで、現在発売されている“EF”よりは太目に調整されております、もともとのモンブランのEFはこの太さですので太いという事はありません、が日本語の特性上、英語のような単純な線ではありませんので、画数の多い漢字などは潰れてしまい気にもなります、もっとシャープな線でキッチリと表現したいと思うオーナーは多くおられます、当店にもその様な依頼はたくさんあります。

我慢して使っていても良いことはありません、その様な時は出来るだけ早く自分の思うように調整される事をお勧めします、もう少しこの角度で書き味が良かったら、もう少しインク出が少なければ・多ければと思いながら使い続けるのはかなりしんどいものです、だんだんと使うのがおっくうになってきます、やがては引き出しの奥に入ったままになってしまいます、高価な筆記具ですので思いきっり使ってください。
万年筆は酷使するほどにオーナーの書き癖に馴染んで行きます、どんどんオーナーの癖に合わせてくれます。

このNo,146は今日がスタートです、これからが本番です。

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2022/10/12
コラム

【モンブラン】万年筆 No,149//146 ペン先調整

 

No,149 「B」ポイント ザラツキ/引っ掛かり/オーバーホール

No,146 「M」ポイント ザラ付き/引っ掛かり/オーバーホール

  No149は「B」ポイントの調整です、どこかでペン先調整されたとの事です、本来このペン先(イリジュウム)はふっくらとした、大きなイリジュウムがついております、が必要以上に研磨をしてしまったので、イリジュウムが扁平にすり減っておりました、残念ですがこれではペン先の滑りも悪く書き味が良くありません、さらにインク出も“B”としては少なく、モンブランの“B”ポイントとしての良さが感じられませんでした。
モンブランの「B」は縦線が太く、横線が細く書けるように設計されております、これにより味のある筆跡になり豊かな表現が可能になります、又潤沢にインクが出るように調整することにより、さらに滑らかにヌラヌラとした、心地よい書き味を感じることが出来ます。
今回は出来るだけ、その書き味を再現できるようにと思い調整しましたが、オーナーに満足いただけるでしょうか。

イリジュウムは出来るだけ研磨しない方が良いのです、固いと言ども小さな金属の粒です、砥石やサンドペーパーを当てるとすぐに変形します、変形した物は元には戻りません、調整研磨は最小限でなければなりません、今回の調整が必ず気に入って頂けるとは限りません、再調整出来るだけの余裕を常に持つようにしなければなりません。 

 No,146は「M」ポイントの調整です、これもイリジュウムを研磨されてます、モンブランは“EF”でもイリジュウムは大きなものを取り付けます(幅は狭く縦に長く)、調整も余裕をもって行えます、がイリジュウムの先端や腹を研磨してしまえば、その余裕がなくなってしまい、オーナーが希望する書き味にするのは難しくなります。

今回は、インク出が悪くとにかく引っ掛かりとザラツキがひどく滑らかな書き味を確保するのに手間がかかりました。

 

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IMG_3058 (2)149調整後サンプル
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2022/10/12
コラム

【モンブラン】万年筆 グレートキャラクターズ ジェームスディーン スペシャルエディション「F」

 

最近、入手されたと事でしばらく使っていたが、どうもインク出が少なく感じる、何処と言って引っ掛かるでもなく、ザラツクでもないが書き味の悪さを感じるとの事での依頼です、こちらのオーナーはとにかく良く書き物をされます、ペンは何本もお持ちですがこの赤い色が気に入り入手されたとの事ですが、やはり書き味の気に入らいないものは使いずらいとの事です。
インク出はオーナーの書き癖(筆圧)と合ってない為の物で、これはキリ割の調整でオーナーに合わせれば解決できます。
ただ「何処となく書き味が悪い」これは難問です、イリジュウムを見ても綺麗な形です、曲がりも、ズレもありません、が確かに滑りが悪いというほどではなく重いという感じがします、我慢も出来ますがこれでは書く度にストレスを感じます、これほど高価な万年筆(安価でも)、「気に入った色のインクを入れて、ただただ気持ちよく使いたい」当然です、その為にはキッチリと調整する必要があります。

まずは、ペン先のズレを微調整し、イリジュウムを磨くように整えました、これはイリジュウムの研磨ではありません、むやみにイリジュウムを研磨してはいけません、この様に微妙な調整は、まずオーナーの書き癖をしっかりと観察し、そこに合わせるように調整します。

 

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2022/09/29
コラム

【モンブラン】P149 ペン先曲がり

落下によるペン芯のズレでペン先に損傷はないと思われたようです、確かにペン先の先端にわずかに曲がりがあり、素人目には曲がりは無いないような曲がりですが、分解してみれば大きな曲がりがあります、それはペン先の付け根(胴軸に入りこんでいる部分)に大きく上に反るように全体が曲がっております、ペン芯がずれた様に見えるのは、ペン先が大きく上に曲がっている(ペンカバーの入り口を支点に)ためです。

この曲がり直しは大変です、板金さながらペン先の裏からペン先をたたき出すように、しかも表には傷が残らないように、真っすぐに元に戻さなければなりません、18金のペン先は直す(戻す)のに力を加えすぎるとペン先の一部が伸びてしまい、変形してしまいます。

今回はうまく行きました、先端の曲がり直しも傷がつかなく、バフでの磨きも必要ありませんでしたので、プラチナ加工も取れなくて済みました。

もちろん、いつも上手く行くとは限りません、今回は素直な曲がり?だったのでうまく直ったのだと思います。
ペン先の直しは一つとして同じものはありません、直し、調整は経験による引き出しの多さだと思います。


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