万年筆の達人のお店 小野萬年筆

ブログ

2023/11/02
コラム

【モンブラン】万年筆 旧No,146

40年以前のNo,146になります、EFだが太くて細かい文字が書きにくいのでさらに細くしたいとの事です。
写真は修理調整後の物になります、調整前の写真を撮り忘れましたので、仕上げ後の写真のみになります。
お預かりした時は、インクを入れたままでしたので吸入器も動かなく、ペン先もインクがこびり付き赤く変色もしておりました、さらにペン先に少しですが曲がりがあり、ザラツキとインクの出すぎの原因にもなっておりました。
まず時間を掛けて壊さないように分解します、本来首軸は分解出来ませんが此の旧型はやりようによっては、首軸までも外せますので一度全てを分解し古いシール剤を取り除き、新しくシールし直して組み立てます、これでインク漏れは防げます。
次にペン先曲がり直しをし、さらにペン先の細字直しになります、昔のモンブランのEFは太く感じますので手帳のような細い罫線のようなところには書きにくく思うことがります、それを我慢するとストレスになります、速やかにご自身の理想とするペン先調整されることをお勧めします。
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2023/10/31
コラム

【パイロット】万年筆 キャップレス

インク出すぎ・初筆切れの調整依頼です、筆圧がかなり強く相当押さえ書かれておられます、おそらくそれが原因でのペン先の広がり(上に反り上がる)によりインク出が過度に出るようになったもので、さらにイリジュウムの左右のズレによるザラツキがありました。
オーナーは左利きで斜めにペンを構えて押すように筆記されますその為、右利きとはペン先(イリジュウム)の当たりが違ってきます、右利きの場合引くように書くところも押すようにペンを運びますますので、右利きでは感じない引っ掛かりが出たりします。
この様な調整は出来ないと断られることがあるようですが、基本の調整は右も左も変わる事はありませんが、右利きの私には筆運びを想像しながら調整する事になります、そのあたりが少し手間がかかりますか。
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2023/09/12
コラム

【ペリカン】万年筆 M800 ブラック

ペリカンのペン先曲がり直しです。
これも落とされたそうです、筆記中デスクの上に置いたときにあっという間に転がり落ちたとの事、なぜでしょうかやはりペン先を下に落ちます。
けっこう派手に曲がりました、直しの途中で入った傷は少し残りました、この傷は取れますが、完全に取ってしまうとペンの先腰が柔らかくなり過ぎたりしますので、目立たない程度までの磨きに収めることにしました。
このペリカンM800ブラックは当店で数か月前にお求め頂いた物ですので、当然無料修理になります。

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2023/09/09
コラム

【セーラー】万年筆 還暦

落としてしまったそうです、「アット」気付いた時には、ペン先を下に机から落ちてしまったとの事です。

そうなんです、なぜか萬年筆は落ちるときはペン先が下になります、たぶんペン先は金で重いからでしょうか?尻軸から落ちれば損傷も少なくて済みますのに、残念です。

でも、曲がっただけでしたらほとんどは直ります、元の書き味よりも良くなる事もあります。

今回はイリジュウムの際で曲がっておりましたので、直しの途中でペン先が折れる事があります、との了解を得ての曲がり直しになりました、これはイリジュウムと金ペン先の接合部分に目に見えないヒビの在る事あり、ペンチ(専用)で挟むときに折れる事が極まれにあります、残念ですがそのよう時はペン先交換になります。

ですが今回はヒビは無かったようでうまく直しが出来ました。

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2023/09/08
コラム

【モンブラン】万年筆 スターウォカー レジン

これは一度ペン先の曲がり直しをした物です、その時はそれで書き味も良くなりそれなりに満足されていたのですが、一年ほどして今度はFが太く感じるようになりペン先を細くしたいとご来店されました。

手帳などの細い罫線に書くようになったり、細かい文字を書く必要になったりと、別に太めの万年筆があるので、このモンブランは細くしようと言うことになったのかもそれません。

こんな時は普通ペン先交換になりますが、新しい細字のペン先交換したからと言って、必ずご自身の思うような太さとは限りません、又書き味も満足の行くものとの保証もありません、ご自身の感性の思うような太さ書き味はやはり、相談しながら調整するのが一番でしょう。

 

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2023/09/04
コラム

【モンブラン】万年筆 No,149 カリグラフィー

依頼は、「筆記中にキリ割にインクが滲みどうしても気になる」と事でした。

3年程前に購入(新品)した当初から、ペン先のきり割に使用するたびにペン先の表面(キリ割に添うように)にインクが滲むのが気になっていたが、12年程使用したら馴染んできて出なくなると言われて使ってきたが改善されず気になるので、その調整をしてほしいとの事での依頼です。

又書き出しのカスレ、ザラツキ・引っ掛かりもあり、どれも我慢して3年使ってきたがいずれも良くならなかったとの事です。

書く度にペン先の表面にインク滲むというのはやはりどこかに不具合が在り、正常ではないと疑うべきと思います、それを数年も我慢して使えと言うのはいかがな物でしょうか?

まずは疑うべきかと思いますが。

今回はやはりペン先にゆがみがありました、おそらくこの歪みがインクの滲みの原因と思われますのでこれを直しました、書き味の悪さも歪みとイリジュウムの際での少しの曲がりが原因でした。

万年筆はどこかに不具合を感じた場合もそのまま我慢して使っていれば、いいずれ良くなると言うような事をまことしやかに言う人がおりますが、万年筆はそのような物ではありません、我慢してストレスを感じながら使う物ではありません、速やかに調整し快適に使うものです、いずれ調整するのであればそれまでの時間が無駄になります。

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2023/09/04
コラム

【モンブラン】万年筆 スターウォカー金クリップ

まだ新品のスターウォーカーです、「F」ペン先をEFくらいにして欲しいとの依頼です。

Fでは自分の好みに合わず、使いづらくて困っていたとの事です。

入手する時はこれで良いかと思い、あるいは“F”しかなくやむなく買ってしまって、やっぱり細字が良いと思い、調整依頼される事が多いようです。

ペン先は書き味が悪い、インク出が思うようでない、やはり細字が良いと思った時は出来るだけ速やかに調整された方が、ストレスを溜めるよりはよいかと思います。

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2023/08/09
コラム

【モンブラン】万年筆 No,12

懐かしいモンブランです、オールドタイマーNo,12黒。

吸入出来ないとの事での修理依頼です、見た所ペン先も少し曲がっておりますのと、天ビスが割れておりました、がそれよりはインクが固着して全く分解できない状態です、吸入器の直しとかペン先の直しと言うよりは、首軸が外れなくてなくては何も出来ません。

何十年もインクを入れたままで放置されてきたようです。

まずオーナーに修理可能かどうかをお知らせする為に分解の必要がありますので、初めの写真は分解した写真になりました。

何せ古い物です5060年位以前に製造中止した物です、部品は一切残っておりません、分解するだけでも破損の可能性があります、分解の途中破損しても修理不可で破損したままでの返却もありますとの了解の元でお引き受けしました。

万年筆に聞くように慎重に、いくつかの方法を何日もかけて試しやっと分解出来ました、たぶん今まで一度も修理調整をした事は無かったのでしょう、すべての部品はオリジナルのままでした、分解さえ出来ればペン先直しも、吸入器の調整も後は簡単ですすぐに直せます、

天ビスの破損の修理は依頼されておりませんが、ここまで再生できればなんとしても、天ビスも交換し完品にしたいと思い、たまたま手持ちの部品が在りましたのでそれを使いました。

 

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2023/08/07
コラム

【モンブラン】万年筆 No,145 ボルドー

モンブラン No,145ボルドーですからひと昔前のモデルになります、ですがほぼ新品同様で、使用した様子がありません、昔お祝いに買ってもらった時に太字を勧められたもののやはり自分には合わなくて、又カスレもあり使わないで本当に長い間しまったままになっていたそうです、しかしこのままではせっかくのモンブランが勿体無いと思い、細字に調整する事にされたそうです。

ペン先の太さは本当に個人の感覚です、人にこの太さが良いと勧められても、あくまでも使うオーナーが決めるべきものです、それはまず好みそしてどの様な使い方をするのか、手帳のような細い罫線に書くことが多いのか、日記、手紙の様に文字の大きさを気にしなくて良いのか、あるいは考えをまとめるために白紙に乱雑に書き殴るのか、それぞれの目的に応じて、ペン先の太さを選べば間違いないのではないかと思います。

そのうちに一つのペン先の太さでは物足りなくなり、違う太さのペン先が欲しくなるものです。

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2023/08/01
コラム

【モンブラン】万年筆 No,146

書き出しのインク切れと途中のインク切れ直しの依頼です。

今回のインクの出にくい不安定の原因は、ペン先の全体のゆがみとキリ割の締まり過ぎによるものでした。

ペン先のゆがみは誰が使ってもインク出の不安定になりますが、キリ割の締まり過ぎは筆圧との関係もありますので一概に悪いとは言えません、がやはり使いにくいと思います。

今回は、譲られたとの事ですので全オーナーとの書き癖の違いで、インクが出にくかったのでは無いかと思います。

万年筆は個人の書き癖がそのままペン先に付きます、身内であっても書き癖は違いますので、譲られたものは一度調整された方が良いのだろうと思います。

万年筆の貸し借りはいけません、ケチではなく同じ個性が無いように書き癖も一人として同じ人はおりません、自分以外の人が使えば調子がずれる事がります。

 

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