ずいぶん以前に求めなられたとの事です、このモーツアルトはFからの仕様しかなく、手帳にちょうど良い大きさと思い求めたが、手帳にはFの線は太くて文字が大きくなり使いづらいと言う思いがあり長い間眠っていたとの事です、が最近になって使わないのは勿体ないとの思いでどうにか使用できるようにと思い当店に相談にかこられました。
このモーツアルトNo,114は現在製造を終了しておりますが、発売当初からなぜか“F”ペン先より太い仕様しかなく、少々不思議に思っておりました。
やはり皆さん同じ思いのようで、当店にこのモーツアルトのペン先細字直しを依頼されるオーナーは多いようです。
今回も細くはしたいが、ザラ付いたり引っかかったりはしないように、さらに書いた後の滲みが無いようにとの事で依頼を受けました。
又ペン先とクリップが大きくずれておりましたのでその調整もしました。
このNo,149は3年近く前に当店でお求め頂いた物ですので、メーカーに出さない今回のオーバーホールとペン先細字直しは無料になります。
オーナーは特に悪いところはないとの事でしたが3年近くなるので、一度点検してほしいとの依頼でした、又EFのペン先ですが細かい文字を書くことが多くなったのと元より細字好きなので、書き味を損なわない程度にさらに細くしてほしいと希望がありましたので、そのように調整しました。
今回は3本同時の修理依頼です、パーカー旧型ソネット/パイロット 蒔絵/プラチナ シルバーです、3本とも形見との事で同時に3本とも20数年もの長い間インクを入れままになっていた為詰まってしまいインクが出なくなってしまいました、さらにプラチナはペン先が曲がっておりました。
3本とも、まず固まった古いインクは時間を掛けてゆっくりと取り除きます、急ぐと壊してしまいます、パーカーに至っては全く部品が在りません、メーカーに出しても部品は無いとの事で返品されてきます、幸い破損している所は無いようですので、オーバーホールとペン先調整で再生出来ました。
プラチナは固まったインクを時間を掛けて洗い流し、分解できるようにします、曲がったペン先の曲がり直しを行い書き味の直し調整を行います、シルバー製品ですので預かった時は黒く変色しておりました。 軸の磨きまでは依頼されてませんが、此のままお返しするのは忍びないと思い磨くことにしました、幸いスターリングシルバーですので磨けば元の輝きに戻ります、これでまたこれからも長く使っていただく事が出来ます。
パイロット 蒔絵は単にインク詰まりだけで、これも何処と言って破損している所はありませんのでオーバーホール後、インク出の調整と書き味の調整で再生できました。
大西製作所 アセテート製万年筆「イワシ雲」の大きいサイズです、当店でお求め頂きました物ですので、当然無料の修理対象です。
メーカー出しの修理品はメーカーの保証基準に準じますが、当店で出来る場合は無料になります、今回は大西製作所から部品を入手しておりますので無料になりました。 今回は、ペン芯のみの修理依頼でしたが、完成時の試し書きにインク出と書き味に気になるところがありましたのでその所も調整しました、天ビスも緩んでおりましたので緩み直しをしました。